まなたろぶろぐ

福岡大学卒 社会人2年目

教えるということ

こんにちは。

 

テストが終わりまたブログを書こうと思ってもなかなか再開できず、続けることの大切さ、難しさを思いしりました、塔村です。

 

今回は「教える」ということについて書きます。

 

私の母は日中働き、夕方帰ってきたら家で英語の先生をしています。もともと小学生向けに始めた英語教室ですが、数年前から夜は中学生へ、英語に加えて他の教科も教えています。

 

最近中学一年生の男の子が英語と数学を習いに通い始めました。

 

母は私に「お母さんが旅行に行ってる間、代わりに教えてくれない?」と頼みました。はじめは「えぇー。私数学苦手だし、そもそも教えるのが無理!」と拒否していました。学校の先生になる気などない私は今まで塾のアルバイトも避けてきました。

 

それでも母は「中学一年生だし大丈夫だよ。やってみなよ。」と言い、私はしぶしぶ挑戦することにしてみました。

 

教えるという経験は初めてで、どうなるか不安でした。しかし、今までは気付かなかった新たな発見があり、何でもやってみるもんだなと学びました。

 

学んだことは大きく分けて3つあります。

 

①時間配分

まず何より難しいと感じたのは時間配分です。1回90分の授業で数学と英語をバランス良くやらなければなりません。初日は数学に時間をかけすぎて、英語がちょっとしかできませんでした。それをふまえて、2日目は英語にも時間をかけたくて数学を早めに切り上げたため、逆に時間が余ってしまいました。

 

大学の講義で受けている90分は、講義内容にもよりますが、結構長いと感じていました。しかし、教えていてふと時計を見ると、え!もうこんな時間!ととにかく時間が過ぎるのが早くて驚きました。先生方はいつもこんな気持ちなのかなと思いました。

 

90分を有効に使う改善点として、時間で区切ることが大事だと感じました。毎回プリントを用意するのですが、今日はこれだけやろう、と決めた分をその通りにやろうとするから時間配分がうまくいかないのかなと思いました。ある程度どのくらいやろうと決めておくのも必要ですが、それプラス、その子のスピードに応じて”〇〇分になったから、数学のプリントをもう一枚やろうとしてたけど、それは宿題にして英語を始めよう”とか量ではなく時間で分けて考えようという結論に至りました。

 

こうして自分なりに分析した甲斐もあり、3日目は数学と英語をバランスよく、時間通りに終えることができました。

 

②集中力持続

次に、90分という限られた時間の中でいかに集中力を切らさせないようにするか、ということです。私自身、試験や検定ならまだしも、勉強や講義で90分間集中し続けるというのはなかなか出来ません。

 

そこで、母にも予め言われて意識したのが、ホワイトボードを使うことです。家で教えている部屋に、黒板の代わりとなるような大きめのホワイトボードがあります。90分間ずっと集中させるのは不可能に近いので、このホワイトボードを使って間に気分転換、リフレッシュを入れ、集中する時とにメリハリをつけることを心がけました。

 

問題を解き、答え合わせをするときは椅子に座って隣でします。しかし、ずっと下を向いたままでは疲れると思い、数学で計算ミスをしたら、計算過程をホワイトボードに書き出し理解度を深めてもらうと共に、顔を上げることで少し休んでもらいます。そうすることで気分転換がされて、次にまた問題を解くときに集中できるのかなと考えました。

 

英語では口頭で単語の問題をだし、その答えをホワイトボードに書き出してもらいました。ずっと座ってばかりなので立ち上がってリフレッシュしてくれればいいなと思い、何回かやりました。

 

また、もうひとつ心がけたこととして、何問かずつ解いてもらい、その度答え合わせをしました。プリント一枚を一度にすると時間がかかり集中力が切れるということ以外にも、もし間違ったまま解き進めてしまったら、軌道修正が難しいということも考え、半分ずつや何問かずつに分けました。たくさんの問題をだらだら解くより数問を集中してパパっと解き、正解率をあげたほうが良いと感じました。

 

③反復

最後に同じことを何度も繰り返し記憶させることです。人間は忘れる生き物です。個人差があるとはいえ、やはり反復は欠かせません。

 

このとき消費者行動論で学んだ内容を思い出しました。記憶には感覚記憶、短期記憶、長期記憶の3つがあります。感覚記憶とは、五感の刺激を一時的に保持する記憶であり、その保持時間は非常に短いです。短期記憶とは、保持時間15秒程度の容量が少なく、頑張って覚えられる限界の記憶のことをいいます。長期記憶とは、繰り返された短期刺激が保持されたほぼ永久的な記憶です。 

 

なんでもかんでも長期記憶できれば苦労はしません。しかし、先述した通り、人間は忘れる生き物なので、それは非常に難しいです。人間の記憶には限界がありますが、やり方次第で短期記憶を長期記憶にさせることも可能なのです。それこそ反復です。テレビのCMやSNSで広告をしつこいくらいに流すのは、ユーザーに商品を長期記憶させるためです。

 

勉強も同じで何度も何度も同じことを繰り返すことで長期記憶になり、忘れにくくなるのです。特に不正解だった問題に関しては類似問題も解かせて、はやく慣れ、覚えてもらうようにしました。

 

また、②であげた、ホワイトボードに書いてもらう作戦をした後に机に戻ってまた同じことを紙に書いてもらうようにもしました。より記憶に残るように、と、やはり紙に書いた方が記憶に残りやすいかなと考えたからです。

 

とはいえ、間が空いて授業をすると、前回できていた問題を間違えていたりして、なかなか難しいなとは思います。何かもっと工夫が必要なのかなと、私が勉強になりました。

 

[まとめ]

①時間配分→時間で区切る

②集中力持続→気分転換を挟みメリハリをつけることで集中力を高める

③反復→記憶に残るよう何度も繰り返す

 

私は新しいことに挑戦するのは割と好きな方で好奇心旺盛とよく言われますが、今回は「教える」ということで、その子の責任も加わってくるので、未経験の私なんかに出来るかな、大丈夫かなと心配でした。しかし、やってみて、今までは感じなかった90分の短さだったり、その子の成長がみられたときの喜びだったり、「教える」ってけっこう色々考えなきゃいけないんだなとか、意外と楽しいかもとやりがいを感じ、やってよかったなと心から思いました

 

また、その子の親からは「とても分かりやすと言っています。」とか、「まなさんとの勉強は集中できるみたいです。」とか、「まなさんとの勉強が楽しくてウキウキしながら出かけていきます。」とメッセージをいただき、お世辞だとしてもめっちゃ嬉しかったです。世の中の先生方は、多少つらくてもこういうことがモチベーションになり、やっていけるのかなと感じました。

 

母から頼まれ、もし断っていたら知ることが出来なかった色んな感情を知れて、何かと理由をつけてやらず、自分には無理だ!と決めつけるのではなく、何事もやってみなきゃ分からないと感じました。

 

明日あと一回残っているので、また新たな発見があるといいなと思いつつ、上手な授業ができるよう頑張ります。

 

あ、あとこれを通して面白い講義をする先生を今まで以上に尊敬します!本当にすごい。。

 

それではまた次回。